西東京市多文化共生センター |
┌-------------------┐ NIMIC通信 No.11(2007年3月) └-------------------┘ ┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [5] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑦ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。7回目の今回は、日本語について広く考える一冊です。 『日本語はだれのものか』 (歴史文化ライブラリー190) 川口 良・角田史幸著 2005 吉川弘文館 (1700円+税) きれいな英語を話すのは青い目の白人だと思う日本人は多いそうですが、英語が世界中で話される世界語という意識は共有されているようです。それに対して、日本語はほとんど日本人しか話さない、日本「民族」の感情や文化を共有していなければ、日本語という言葉の理解も、完全なものではない、と多くの日本人は思っています。しかし、日本語が幅広い多様性を持ち、変容を重ねたものであれば、その中に「日本」語という枠に収まりきれない「日本語」が存在するはずです。 では一体、日本語は誰のものなのでしょうか。敬語が日本の伝統であるという考え方、標準語の成立、○○語の境界を定めるときの政治性、言語の純粋性、正しさの基準、母語と母国語、など多様な切り口で「日本語」について、(多文化共生社会における)日本人としての生き方・考え方について考えさせてくれる本です。 ※9月から7冊を山辺が担当させていただきましたが、4月から、理事3人の持ち周り執筆になります。より多様な視点からの本の紹介になると思いますのでお楽しみに。 |
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