西東京市多文化共生センター |
┌-------------------┐ NIMIC通信 No.22(2008年2月) └-------------------┘ ┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [7] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑱ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。 18回目の今回は、トルコについてのノンフィクションを2冊後紹介します。 著者の新藤悦子さんは大学で中近東ゼミを専攻し、トルコやイランを何度も旅してイスラム社会の人々と直接ふれあうなかで、特に女性の生活や考え方、思っていることなどを本にあらわしてきた方です。 『トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く』 新藤悦子文 牡丹靖佳絵 福音館書店 月刊たくさんのふしぎ 2007年10月号(第271号) ゼーラおばあさんは著者ととても親しくて、孫と娘を一緒に庭で遊ばせながらお茶を飲む間柄。そのゼーラおばあさんがメッカへ行ったのです。・・・メッカってどんな所?誰と行ったの?何を着て行ったの?何日くらい行ったの?いくらかかったの?食事はどうしたの?お土産は何を買ってきたの?メッカでどんな気持ちになったの?・・・お茶のテーブル越しに、ゼーラおばあさんがたくさんの質問に答えてくれて、話が盛り上がります。楽しそうに土産話をしてくれるその姿は、まるで日本のご隠居さんのお伊勢参りか善光寺参りのようです。 イスラムの人々の生活がとても身近に感じられて、なんだ日本人と似てるなと思ってしまいました。 『ギョレメ村でじゅうたんを織る』 新藤悦子写真・文 西山晶絵 福音館書店 たくさんのふしぎ傑作集 1993年 イスラム社会の人びと、とくに女の人の素顔が知りたいと思った著者は、1985年5~10月トルコ中央部カッパドキア地方のギョレメ村に滞在し、トルコ女性ハリメさんとともに過ごし、じゅうたんの織り方とトルコの生活についてさまざまなことを教わりました。たくさんの写真や絵をまじえて描く、半年間のトルコ生活の記録です。 「たくさんのふしぎ」は小学校3年生からとなっていますが、この2冊は読み応えがあり、大人でも充分に楽しめます。『トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く』は、月刊誌ですが、今ならまだバックナンバーが手に入ると思います。『ギョレメ村でじゅうたんを織る』同様に、ぜひ単行本としてハードカバーで出版してほしい本です。 (NIMIC会員 根本 百合) |
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