西東京市多文化共生センター

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   NIMIC通信 No.20(2007年12月)
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もくじ
[1] お知らせ「NIMIC忘年会『留学生・在住外国人との夕べ』」?
[2] 講座のお知らせ「日本語ボランティア・スキルアップ講座⑤」
[3] 報告「第7回西東京市民まつりに初参加しました!」
[4] 事業の報告「外国人のためのリレー専門家相談会」
[5] 報告「西東京市長と懇談をしました」
[6] 会員より報告「ミュージカルを観に行って」
[7] 会員より「坂の街・テグシガルパの窓から⑦」
[8] 世界の国々・人々 ~忘れられない旅⑩~
[9] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑯
[10] 2007年度・今後の事業予定

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┏ [1] お知らせ「NIMIC忘年会『留学生・在住外国人との夕べ』」?
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 昨年は『留学生との夕べ』と題して、忘年会を開催し、地域の大学などに通っている留学生、NIMIC会員の皆さん、そして日頃から交流活動を支えていただいている方々、約40人が参加され、和やかに交流の場が持たれました。
 今年はバージョンアップして留学生ホームビジットに参加してくださった留学生や受入家族、様々な行事に参加してくださった方々、日頃の活動を支えてくださる会員のみなさん、近隣で暮らしている外国人の方々など広く呼びかけてパーティーを開きたいと思います。
 ぜひご参加ください。一緒に楽しいひと時を過ごしましょう!
 
日時:12月19日(水)午後6時30分~8時30分
場所:武蔵野大学 7号館5階会議室(眺めのいいステキな部屋です)
プログラム:
1)ベトナム、ミャンマーの留学生のミニ語学レッスン
2)留学生による独唱「千の風になって」ほか
3)専門家による着物着付け教室
4)ハワイアン・フラダンス(予定)
5)二胡の演奏や合唱 など
(ご提案・ご参加大歓迎。事務局へご連絡ください) 
※食べ物(北京飯店の餃子など)・飲み物あり。1品持ち寄り大歓迎。
会費:会員1,000円(小学生500円)/会員以外は2,000円/当日入会なさる方は07年度年会費込み2,000円/留学生500円/在住外国人の体験参加1,000円  ○会費は当日受付でお支払いください。
申し込み:参加なさる方全員のお名前を書いて、12月17日(月)までに以下のいずれかの方法でお申込みください。 (1)メール(info@nimic.jp)、(2)ファックス(FAX:0422‐53‐5350)、(3)はがき(〒202‐0023 西東京市新町1-12-3 西東京市多文化共生・国際交流センター(NIMIC)事務局)

★昨年の忘年会の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/061213bounenkai.html

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┏ [2] 講座のお知らせ「日本語ボランティア・スキルアップ講座⑤」
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 今回は、身近にある本物を「レアリア・生教材」として使う際の考え方や扱い方を実践的に学びます。
 皆さんの日々の日本語支援活動に生かせるヒントがたくさん得られるものと思います。

日時 2008年1月25日(金)午後2時~4時
会場 西東京市役所田無庁舎202・203会議室
テーマ 「レアリア・生教材の使い方とその効果」
講師 久保田美子さん(『レアリア・生教材」「アイディア帖』共著者)
参加費 NIMIC会員無料/会員でない方は1000円
定員 40名
申し込み 12月10日から会員優先、先着順で受け付けます。
     メール info@nimic.jp、FAX 0422-53-5350まで。
     
★日本語ボランティア・スキルアップ講座について、詳しくはNIMICのHPで。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/nihongokouza.html

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┏ [3] 報告「第7回西東京市民まつりに初参加しました!」
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 激しい雨と曇り空が肩を組んでやってくるという不安定な空のもと、11月11日の市民まつりで、NIMICテントをお手伝いしました。
 テントの中には、NIMICの過去のイベント写真や入会のお誘い、楽器としての二胡の紹介などが展示されました。NIMIC参加団体の中でも、日本語教室を持つ幾つかのサークルの紹介ポスターもありました。
 途中からは、重い一枚板に紙を巻いた高さ80cmほどの看板も作成され、地面に立てた状態でスタッフが代わる代わる支えたその看板に惹かれて、立ち寄る方が増えたように思います。
 また、来場者参加型の企画として、地図クイズと二胡の演奏及び実演挑戦も行われました。
 地図クイズは、海を隔てずにつながっている隣国を順に10か国書き、さらにそれぞれの国の首都もしくは有名な都市の名前を書いてください、というものです。
 もちろん、なかなかそらでは書けませんから、大人はドイツ語の地図、子どもは日本語の地図を参考にしてもいいですよ、という条件付きになりました。
 ドイツ語の地図と15分近く格闘したのにハンガリーからポーランドへ向かう途中のチェコを忘れてしまったり、国は正しくつながったのに都市の名前を間違えてしまった大人の方。オーストリアとオーストラリアを書き間違えてしまった子どもたちなど、残念そうに去られる方も多かったですが、これをひとつの契機として、世界の国々への興味を深めていただければ……と思います。
 結局、最終的な参加者は80人ほどになりました。そのうち21人が見事正解し、賞品として北京飯店の餃子一人前引換券を持って帰られました。
 また、二胡の実演には、15名以上の方が挑戦されました。なんと3歳のお子さんから中国から来られたとても上手な中学生まで、さまざまに演奏を楽しんだようです。
 私も隙を見て二胡に触らせていただこうと狙っていたのですが、その余裕など無いほどの盛況ぶりでした。40枚ほど用意してあったNIMICの紹介リーフレットも早々に無くなりました。
 雨が激しくなって、テントの外を歩く人がほとんどいない時間もあったことを考えると、かなりの人が来てくださったと言えるのではないでしょうか。
 来年もお手伝いできたなら、心を込めててるてるぼうずを作成します。きっと。  (地図クイズ説明係:徳丸由利子)

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┏ [4] 事業の報告「外国人のためのリレー専門家相談会」
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 12月1日、外国人のためのリレー専門家相談会を実施しました。
 弁護士3人、行政書士3人、社会保険労務士2人、臨床心理士、フェミニストカウンセラー各1人、それに市の税務、国保、子ども家庭相談、教育相談の各担当職員が待機しました。
 通訳には英語、中国語、フランス語、スペイン語、タガログ語、韓国語、ロシア語と、あわせて7か国語12人の通訳、運営スタッフが約20人と、総勢50名が関わっての運営となりました。
 NIMIC会員の方々も、通訳や運営スタッフとして当日参加していらっしゃいました。
 相談者は、4か国、10人でした。相談内容は、在留資格や家族の呼び寄せ、労災、 家族関係や離婚など、相談内容は多岐にわたり、1人の相談者に対し、3人の専門家が相談に応じるケースもありました。
 今年は、会場を「きらっと」に移しての実施でしたが、多目的ホールに展示会用のパネルを活用してブースが設置されたので、天井からの仕切りで、プライバシー保護という意味では最適だったと思います。
 今回は、北関東の遠方よりはるばる来た相談者もいらっしゃいました。その方の母語の新聞に、相談会の記事が載っていたようです。こうしたケースを考えると、相談会へのニーズの強さとそれに合う情報提供(PR)の重要性が浮き彫りになりました。
 必要としている人にピンポイントで情報が行き渡るような工夫に、今後一層取り組んでいこうと思います。

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┏ [5] 報告「西東京市長と懇談をしました」
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 11月13日午前11時からお昼前の一時間にわたり、業務多忙の中、坂口市長をはじめ、加藤副市長、生活文化部文化課の三芳課長と林主任、NIMICは代表理事の佐々木、副代表理事の木下、理事の楊と久保の8名にて田無市庁舎3階会議室にて懇談の機会を持つことができました。その様子をご報告します。

 市内の大学である武蔵野大学と天津外国語大学は提携校で、毎年お互いに留学生が行き来しています。また、NIMIC設立時からの理事である楊智氏は、天津市の出身です。そんなご縁のある天津市河西区の区長が、先日帰国した楊智氏に市長宛の親書を手渡し、今後の交流を呼びかけられました。
 今回の懇談の趣旨は、その親書を携えて“中国天津市河西区との市民同士の交流”について市の考え方をお尋ねすることでした。
 始めに、近代化された新しい区の映像とナレーションによる10分程度のDVD(中国版)で天津市河西区の紹介をしました。
 河西区は国際港の大都市天津市・東南部の西海岸にあり、人口およそ81万人、総面積は42万キロ平方メートルです。
 市長ご自身が、以前に2年ほど遼寧省の大学で講師していた経験から、また色々な機会を通して中国を訪問されていることなどから、中国の話は特に能弁にお話されていました。
 また、市内の大学と中国との大学間交流は武蔵野大学、早稲田大学のほかに東京大学農学部と天津大学とで稲からエタノール抽出の共同研究などの交流があり、市としても数多くの交流は大変好ましい、との考えを述べられていました。
 市長との会談は大変和やかなムードで終始し、両都市間の市民同士の交流を活発化していくことに大変に理解を示され、(双方で)理解しながら“交流3代(3世)”とおっしゃっていました。これは、あせることなく・長い交流に期待する、という意味です。
 来年3月にNIMIC理事が天津市河西区を訪問する際には、市長からの挨拶状をいただけることとなりました。
 今後、夏休みなどを利用して中国河西区の小学生親子が西東京市を訪問するなどの交流が実現した際には、市側の支援を依頼し、懇談を終えました。

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┏ [6] 会員より報告「ミュージカルを観に行って」
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 11月21日、子ども日本語教室で日本語を勉強している子どもたちや保護者の方と一緒に、総勢19人で劇団四季のミュージカル『魔法をすてたマジョリン』を見に行きました。
 JICAの関係団体「協力隊を育てる会」主催で、外国人の子どもたちへのチャリティとして企画されたもので、外国人の子どもが関わっている団体として「子ども日本語教室」にお誘いがあったものです。
 会場に着くと、学校の学習発表会で「魔法をすてたマジョリン」を演じたAちゃん(中国)が、そらんじていたマジョリンのセリフを教えてくれました。長い長いセリフなのに、とうとうと!びっくりしました。
 ミュージカルが始まると、子どもたちはよく笑って舞台に釘付けになっていました。
 後半は、手拍子をしたり、劇の中の歌を役者さんと会場のみんなで歌ったり、自分も話の中に加わっている気分でわくわくしていたのではないでしょうか。
 帰りの千駄ヶ谷までの道中、みんなで劇中歌「心から心へ」を歌い、マジョリンの話をしながら歩きました。また、電車の中では、日本人の友だちとも打ち解けて、手遊びをしながら帰りました。
 ミュージカルを楽しみ、そして、自分たちの新しい友だちとの時間を楽しむ、そんな時間がすごせたようです。みんなでここに来ることができて、本当によかったと思いました。   (NIMIC会員 西原明子 )

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┏ [7] 会員より「坂の街・テグシガルパの窓から⑦」
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 2006年6月に「西東京市で響きあう ~共演、ガーナの太鼓・日本の和太鼓~」と題して行ったイベントに協力していただいた(お仕事の都合により、残念ながら当日は出演していませんでしたが、コーディネート、練習等でご協力いただきました)「保谷和太鼓会」のメンバーがホンジュラスの首都テグシガルパに赴任し、現地の様子をリアルに伝えるおたよりを寄せてくださいました。以下にご紹介します。
※テグシガルパは盆地とはいえ、たくさんの丘があり、坂の多い街だそうです。

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 「仕事でしばらくホンジュラスに行ってきます」
 友人知人にこう報告すると、返ってくる答えは判で押したように、
「へぇ…で、どこでしたっけ、それ?」
というものでした。
 そんな知られざる中米の国、ホンジュラスに来て数ヶ月。
 日々の暮らしで出会った小さな驚き、発見のあれこれをお届けします。

-ホンジュラス風おしゃれ(2) 気にするポイント-
 前回おしゃれについて書きましたが、そんなホンジュラス人から質問を受けました。
 「日本人を見てると、見かけを気にしすぎじゃないかと時々思うんだけど、どうしてそこまで気を遣うの?」
 「ホンジュラス人だって、とってもおしゃれで、見かけにこだわると思うけど。」
 「でもね、ホンジュラス人はおしゃれには気を遣うけど、人にどう見られてるかってことにはわりと無頓着。それに比べて日本人は自分が誰にどう見られているか、神経質なくらい気にするよね。それが不思議なんだ。」
 そう言われて、なるほどね…とうなずきました。
 確かに、人の評価で自分を決めるところが日本人にはあるのかもしれません。特に日本を離れて狭い日本人社会にいると、その中での評価が自分という人間の価値のすべてであるような気になってきます。ホンジュラス人にとっては「不思議」な現象なのでしょう。
 人目を気にすることが、自律につながるよい面もありますが、時に行き過ぎるからこそ、こんなに日本人の自殺率は高いのかもしれない、と考えさせられました。
 何事にもバランス感覚は大事ですね。複眼的にものを見るという姿勢も。
 謙虚に、でも自信を持って生きたいものです。     (Yuko Watayama)

 次号も、「坂の街・テグシガルパの窓から」を掲載しますので、お楽しみに!

★2006年「西東京市で響きあう ~共演、ガーナの太鼓・日本の和太鼓~」の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/060617.html

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┏ [8] 世界の国々・人々 ~忘れられない旅⑩~
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形でお届けしていきます。
 引き続き、NIMIC代表理事であり、武蔵野大学・大学院教授でもある佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

71日間、世界の青年たちとの船の旅

 第十回 「戦争によって分断されたドイツのその後」

 東西ドイツの壁が崩壊するなどということは想像もつかなかった頃からすると、夢のような出来事が正に起ころうとしていた。「ベルリンの壁の崩壊」は歴史的な瞬間として記憶に留める人も多いと思う。
 
 ベルリンの壁(ベルリンのかべ、Berliner Mauer)は、1961年から1989年の間に存在した東ドイツ(東ベルリンを含む)と西ベルリンを隔てる壁で、東ドイツが建設したものだ。
 
 第二次世界大戦後、西ドイツ側をアメリカやイギリスを初めとする資本主義国が統治し、東ドイツ側を社会主義国であるソ連が統治することになった。この際に起きた思想の摩擦により壁が建設されたとされている。冷戦時代の象徴、そしてドイツ分断の象徴とも言われたが、1989年に破壊され、私が一昨年にベルリンを訪問した折には、一部が記念碑的に残されている以外存在しなかった。それはまるで、遠い過去のできごとのようだが、実際にはまだ20年の歳月しか流れていないのだ。
 
■ドイツ青年たちの予想外の反応 ― 統一問題で大ディスカッション
 ドイツの青年たちによって「ベルリンの壁」ビデオ上映会が「日本丸」のサロンで開催された。参加するのは、ドイツ以外の13カ国の青年たちで、ベルリンの壁崩壊を前に、東西ドイツ統一について、ドイツ青年たちがどう考えているかは、船上の最も興味のある関心事だった。
 
 ビデオそのものは、ベルリンの壁をめぐる東西ドイツの様子を、ドキュメンタリーふうに構成したもので、特に目新しいものではなかった。しかしその後に自然発生的に起こった、13カ国の青年たちの大ディスカッシヨンは特筆に値する。
 
 「戦争によって分断された国がまた一つになることは、本当に素晴らしいことだと思う」という意見に対して、ドイツの青年たちのリアクションは予想外だった。
 
 「自分たちが生まれる前から壁は存在し、その向こうは全く別の国」
 「同じ言葉を使っても、考え方はオーストリアより遠い」と口々に言う。
 現在法律を学んでいるインテリ青年ハナーは「もし統一されれば、EC諸国の中でも強力な国となる。ナショナリズムが強まれば……」と心配そうに「統一に反対」と結んだ。
 
■ドイツ統一後の旧東ドイツの変化と実態
 あの船上のディスカッションから長いときを経て、旧東ドイツでの変化は著しいものがあるようだ。自家用車、耐久消費財の普及などは、西側とほとんど同レベルにまで達し、収入も西の87%と格差は残っているものの、統一前にテレビに映し出された東ドイツとはまったく別の国に変容している。
 
 ドイツ統一は単なる東と西の再統一ではない。40年以上にわたって体制の異なる東西両ドイツが統一の名のもとに1つになったものの、いまだに残る東西の格差など外面的な問題だけでなく、統一に対する意識の違いや変化など内面的な問題も多いようだ。
 
 あの船上で「統一して力の強くなったドイツがまた軍事力をつけていったら」と危惧していたハナーは今ごろ何をしているだろうか。

                    (武蔵野大学・大学院教授 佐々木瑞枝)

★これまでに掲載したエッセイのバックナンバーはNIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html

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┏ [9] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑯
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 16回目の今回は、図書館の児童書コーナーにある二つのシリーズをご紹介します。

『体験取材!世界の国ぐに』 シリーズ        ポプラ社
 1冊ごとにひとつの国を取り上げて紹介している調べ学習向けの本ですが、大人にも参考になります。2006年3月に第1期10巻(北・南アメリカとオセアニアの10ヶ国)が、2007年3月に第2期12巻(アジアの12ヶ国)が発行されました。
 変化の激しい国際情勢の中で、内容が新しいことは魅力です。面積・人口・気候・GDPなどの基本データを数値で示し、すべて日本と対比してあるので、それらの国々が身近に感じられ、理解しやすくまとめられています。また、歴史や経済も大筋を上手に解説していて、その国の輪郭をつかむことができます。地図やグラフ、写真、年表などを用いて見せ方にも工夫があり、現地の日本人学校の生徒の文章を載せるなど、いろいろな目線を取り入れてあります。
 外国についての基礎知識を確認したり、外国の方と出身国について話す材料にしたりするのにお薦めです。

『総合百科事典ポプラディア』全12巻  2002年発行   ポプラ社
『総合百科事典ポプラディア プラス1―2005補遺―』 2005年発行 ポプラ社
 小学校5・6年生や中学生にも利用できるよう作られた百科辞典で、24,000項目がアイウエオ順に並んでいます。難しい漢字には振り仮名があり、大人向けの百科事典に比べれば読みやすい文章です。写真や図版、カットを多用してわかりやすく説明し、しかも詳しすぎないという利用しやすい百科事典です。外国の方に質問されて、物事をどうやって説明しようかなと思った時、この『ポプラディア』を思い出してください。
 私の一番のお薦めは『プラス1―2005補遺―』です。新潟地震、ヒトゲノム解読終了、ワールドサッカーなど2003~5年の最新のできごとを取り上げており、資料編には最近の「市町村合併」のほか、「世界の紛争」「世界の経済」「日本の政治」「日本の経済」などの項目で統計を用いて解説してあり、興味深いです。図書館で時間のある時に、ぜひ手にとってみてください。            (NIMIC 根本 百合)

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┏ [10] 2007年度・今後の事業予定  ※詳細は随時お知らせします。
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12月14日・21日(金) 日本語を母語としない子どもの学習支援ボランティア養成フォロー講座 ワークショップ全2回(5月からの受講者対象)★
12月19日(水) NIMIC忘年会『留学生・在住外国人との夕べ』
12月以降  世界の人々のくらし(シリーズで複数回)
2008年
1月25日(金)  日本語ボランティア対象、スキルアップ講座⑤(5回シリーズ)
3月15日(土) 子ども対象英語で遊ぶプロジェクト

子育て中のお母さんのための生活に役立つ日本語講座(保育付)2期は9月から12月5日まで ※公民館事業に協力
  ★印は、西東京市との共催事業です。

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 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
 メールはこちら→→→ info@nimic.jp
★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html
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住所 〒202‐0023 西東京市新町1-12-3
FAX 0422‐53‐5350
e-mail info@nimic.jp
ホームページURL http://www.nimic.jp/
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