西東京市多文化共生センター

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  NIMIC通信 No.38(2009年6月)
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もくじ
[1] 講座お知らせ「災害時の外国人支援について」
[2] 講座お知らせ「日本語ボランティア・フォロー講座(1)」
[3] 事務局より「2009年度会費納入のお願い」
[4] 講座報告「外国にルーツをもつ子どもの教育と施策」
[5] イベント報告「二胡体験講座(1回目)」
[6] 講座報告「大人と子どものパートナーシップの実現」
[7] 事務局より「西東京市多文化共生センター窓口
  通訳ボランティア募集」
[8] 西東京市多文化共生センター窓口だより〜多文化の最前線〜(3)
[9] 世界の国々・人々 〜忘れられない旅(25)
[10] キーワードを読む〜「多文化共生」について理解を深めるために(33)
[11] 2009年度・今後の事業予定

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┏ [1] 講座お知らせ「災害時の外国人支援について」
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 西東京市の外国人登録者数は3000人を超え、年々増加しています。
 もし災害が発生したら、外国人の方々にはどのようなサポートが必要でしょうか。
私たちはどのようなサポートができるのでしょうか。地域での災害時の
外国人支援について考えます。

日時 6月28日 日付変更になりました 7月26日(日曜日)午前10時から正午
場所 コール田無イベントルーム
講師 田中 阿貴さん(多文化共生センター東京)
定員 80名 ※当日直接会場へ

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┏ [2] 講座お知らせ「日本語ボランティア・フォロー講座(1)」
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 日本で暮らす190以上の国(地域)から来た210万人を超すともいわれる
外国人は、国内で災害が起きた時、私たち日本人同様に災害に巻き込まれる
危険性をはらんでいます。国籍も言語も異なる外国人被災者に簡潔に
災害情報を伝えるためには、多くの外国人が理解できる「やさしい日本語」に
よる情報提供が有効だと考えられます。
 この講座では「やさしい日本語」の概要を理解し、簡単なポスターを作ってみます。

テーマ:「やさしい日本語」ワークショップ 
      〜外国の人にも分かりやすい日本語での情報提供〜
対象:現在外国人の日本語学習をサポートしているボランティア、また
   サポートに興味のある方など
日時:7月17日(金) 午前10時〜正午
会場:西東京市役所田無庁舎 202・203会議室
講師:米田 正人さん(国立国語研究所名誉所員)
参加費:NIMIC会員 無料、会員でない方 1,000円(当日入会できます) 
定員:40名(先着順)
申込み:以下の方法で先着順に受け付けます
     メール こちらから FAX 042-461-0381

※去年までの「日本語ボランティア・ステップアップ講座」を改称して、
日本語ボランティア・フォロー講座となりました。今年は全4回で実施します。

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┏ [3] 事務局より「2009年度会費納入のお願い」
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 平素はNIMICの活動にご支援・ご協力いただき、誠にありがとうございます。
NIMICも設立から4年目、新たに「西東京市多文化共生センター」窓口の
運営も任されることとなり、活動の幅もさらに広がってきているところです。

 NIMICの活動は、皆さまお1人お1人のご支援に支えられています。
2009年度会費の納入を、下記の口座によろしくお願い申し上げます。
 お1人の個人会員から家族会員に移行される方は、会員番号が変わり
ますので、その旨事務局へご連絡ください。
 家族会員は ご夫婦と18才以下のお子様が対象です。それ以外の方は、
個人会員でのご登録をお願いいたします。

口座名はいずれも「NPO法人 西東京市多文化共生センター」です。
1.みずほ銀行ひばりが丘支店 普通預金口座  2386979
2.三菱UFJ銀行田無支店    普通預金口座  0034665
3.保谷郵便局        郵便振替口座  00170-5-585196

※NPO法人化に伴い、昨年11月に口座名・口座番号が変更になっています。
ご確認のうえ、お手続きをお願いいたします。

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┏ [4] 講座報告「外国にルーツをもつ子どもの教育と施策」
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 「日本語を母語としない子どもの学習支援ボランティア養成講座」の
一環として、外国にルーツを持つ子どもの教育を施策面から考える
講座が5月16日、午後2時から田無庁舎で開催されました。
 会場はほぼ満席で、幅広い年齢層の方が受講されており、西東京市でも
外国にルーツを持つ子どもたちに関心を寄せられている方が多く
いらっしゃることがわかり嬉しく思いました。
 最初に西東京市の職員から、市の現状について説明がありました。
西東京市は、集住地域の静岡県浜松市や群馬県太田市などと比べると、
それほど子どもの人数が多い方ではないためか、悪い評判もなければ
良い評判もないとのことです。
 しかし、人数が少なくても子どもたちが抱える問題は同じです。
 全15回の講座を通して、子どもたちの現状を理解していただき、
私たちと一緒に活動してくださる方が増えることを期待します。
 この講座を皮切りに、養成講座受講者のみが対象の講座があと10回、
公開講座はあと5回予定されています。
   (NIMIC会員/子ども日本語教室ボランティア 堀 明子)

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┏ [5] イベント報告「二胡体験講座(1回目)」
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 5月17日(日) 10時〜正午、13時〜15時、各定員10名の2部構成で
「二胡体験講座」を開催しました。今年度からNIMIC独自の事業となり、
西東京市多文化共生センターを会場に、複数回実施予定です。
 音楽を通しての多文化理解講座として、広く市民の皆さんにとって
楽しく学べる有意義な講座だったようです。
 アンケートでは、全員が「楽しかった」と答え、自由記述には「親切な指導、
自分の世界を広げる良い企画で第一歩としてとても入りやすかった」
「二胡の音色にひかれ参加、楽しかった」「意外と早く曲が弾けたので
もう少しやってみたい」「楽しく脳と指の運動になった」などがありました。
 今後も、音楽な、体感できる講座を通じて多文化共生の理念を
広めていきたいと考えています。

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┏ [6] 講座報告「大人と子どものパートナーシップの実現」
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 6月6日(土)「日本語を母語としない子どもの学習支援ボランティア
養成講座」の公開講座「大人と子どものパートナーシップの実現」が
コール田無で開催されました。
 講師の林大介さんによるワークショップで、最初は初対面のペアを
組んでの「他己紹介」で、まず汗をかきました。なにしろ情報は
「見た目」のみ、観察力と想像力を駆使しての御本人の紹介となりました。
次は半開きのドアからじっと見つめる子どもの写真です。この子に思いを
馳せながら「子どもの権利条約」の中の具体的な権利の内容を確認しました。
最後に、子どもの話を聞く時のポイントとして、目線に合わす、傾聴する、
相槌を打つ等を実際に体験しながら、押し付けにならない子どもと大人の
人間関係のあり方を考えました。ワークを通じて受講者同士も近づき、
新しいお友達を得た方もあり、和やかな雰囲気の中で終了しました。
   (NIMIC会員/子ども日本語教室ボランティア 伊東淳子)

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┏ [7] 事務局より「西東京市多文化共生センター窓口
                        通訳ボランティア募集」
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 イングビル1階の西東京市多文化共生センター窓口では、開所日の
月・水・金曜日に通訳ボランティアによる相談窓口の整備を進めています。
 センター窓口の通訳ボランティアは、専門的な通訳ではなく、日常生活に
ついて母語でちょっと相談できる場をめざしており、各種情報もセンター窓口に
整備している最中です。
 外国語で日常会話ができる方ならどなたでもボランティアができますので、
ぜひご応募ください。

申し込み・問い合わせ
 西東京市多文化共生センター窓口(月・水・金 午前10時〜午後4時)
   電話:042-461-0381
 NIMIC事務局
   FAX 0422‐53‐5350、 e-mail info@nimic.jp

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┏ [8] 西東京市多文化共生センター窓口だより〜多文化の最前線〜(3)
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 4月1日に「西東京市多文化共生センター窓口」が正式にオープンして
から2ヶ月が過ぎ、だんだんとその存在が知られるようになってきています。
最近は、外国人の方からの相談とは別に、国際交流に関係する日本の
組織から、当センターとの協働が検討できないか等とのお話も寄せられる
ようになってきました。
 センター開設以来、外国人来訪者からの相談のほとんどは、日本語学習に
関する内容で、在日外国人の当面の一番の問題が日常会話であることを
実感しています。
 先日、日本語はほとんど理解できない韓国の方が、付き添いの人と一緒に
センターにいらっしゃいました。付き添いの方がいらっしゃらなかったら、
対応が難しかったと思います。この点については今後の課題ですが、先月の
通信でもお知らせしたとおり、第2、第4金曜日の午前中は中国語による
対応ができる体制が整いつつあります。また、事務局では、中国語以外の
言語での対応ができる体制づくりの準備も進めているようです。
 私事ですが、先日、クリント・イーストウッド主演の「グラン・トリノ」を見て
きました。頑固者の帰還兵の生き様が、隣人の移住民モン族の姉・弟との
交流を通して、描かれています。この中で、隣家の姉が、帰還兵を自宅での
パーティに招待する場面があります。帰還兵が移住民の子どもの頭を撫でる
シーンがあり、移住民メンバーが不愉快な視線を帰還兵に浴びせます。次に、
帰還兵が移住民の目を正面に見ながら話しかけると、ある種のブーイングが
起きます。この時になって、姉が帰還兵に「ごめんね。モン族は、他人の頭を
撫ぜることはしていけないこととなっているの。それに、初めて会った人と
話す時は、相手の目を見るのは失礼にあたるの、それでみんなあんな目を
して貴方を見たの。モン族の習慣だから、わかってね」と説明します。
 そして、帰還兵はその習慣を理解します。まさに多文化共生の世界を見て、
教えられた思いがしました。
 西東京市でも、このような光景を目にすることがあるのではないかと思います。
問題の解決には、お互いに接する場をできるだけ多くすることが大切だなと
感じました。センターがどのようにしたらそのような場になれるか、考えて
いきたいと思います。
   (NIMIC会員 小野 博)

【通訳ボランティア対応】
 中国語  6月10日(水)・12日(金)・26日(金) いずれも午前10時〜正午
中国語でのサポートが必要な方がいらっしゃいましたら、ぜひ、この情報を
提供してください。

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┏ [9] 世界の国々・人々 〜忘れられない旅(25)
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットを
あて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形で
お届けしていきます。
 引き続き、NIMIC代表理事であり、武蔵野大学・大学院教授でもある
佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

71日間、世界の青年たちとの船の旅

 25回 「別れのコンサート」

 船は明日シンガポールに着く。インド、パキスタン、スリランカの青年たちは
ここで下船し、船には日本人の青年たちだけが残る。なんとも寂しい限りだ。

 アジアの青年たちとの別れを惜しんで、プロムナードコンサートが開かれた。
日本人青年たちの歌うアヴェマリアの歌声が静かに響きわたる。そして
スリランカの青年たちの歌はまさに私たちの今の気持ちにぴったりだ。

 「親はお互いに仲違い、でも子供たちはそんなことを考えず、ただ無心に
遊ぶ。仲良く、分け隔てなく、親の思惑など気にせずに」

 この船に乗り合わせた青年の国も、政治の世界では必ずしも仲良くない
ところもあった。しかし青年たちは無心な子供たちのように友情を育てていった。

 総務庁はこのプログラムに六億円かけているという。参加した青年たちが
自国に帰り、日本との強い絆となるなら、決して無駄な費用ではない。

 来年はスピードアップした新造船の「にっぽん丸」でアメリカ、コスタリカ、
メキシコ方面へ旅立つという。多文化共生の旅がいつまでも続くことを
願わずにはいられない。
     (武蔵野大学・大学院教授 佐々木瑞枝)

★これまでに掲載したエッセイのバックナンバーは、NIMICのHPで
ご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html

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┏ [10] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(33)
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。
この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の
紹介を始めました。
 33回目の今回ご紹介する本の舞台は、東欧諸国。
 大相撲の琴欧洲や把瑠都が生まれた国々について、私たちは一体何を
知っているでしょうか?ヨーグルトだけの方、ぜひこの本を手にとって見てください。

『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』
   米原万里著 角川書店 2001年(角川文庫2006年)

 作者はロシア語の同時通訳や翻訳に活躍した方で、本がみな面白いと
定評があります。1950年東京に生まれ、家庭の都合で1959〜64年の
5年間〔日本なら小4〜中2〕をプラハのソビエト学校で過ごしました。
 この本は、そこで出会った3人の友人(ギリシャ人のリッツア、ルーマニア人の
アーニャ、ユーゴスラビア人のヤースナ)のことと、30年後に再会を果たし
語りあった彼女たちのその後の人生を描いており、大宅壮一ノンフィクション賞を
受賞しています。
 当時プラハのソビエト学校は、各国の共産党幹部の子弟が集まる恵まれた
環境でしたが、各々の家族と祖国との関係、祖国の共産党とソビエト連邦との
関係など実に複雑な問題をかかえた存在でもありました。日本人マリが
帰国して数年たち大学受験を考える頃、東欧では「プラハの春」、それに続く
ワルシャワ条約機構軍のチェコ占領事件が起きました。その後に続く
さまざまな出来事・・・ソビエト連邦の崩壊を同時通訳として著者は間近に
見つめています。消息を尋ねあてた友人たちとの再会で語られる彼女たちの
人生の転変は、あまりにも激しいものでした。
 私たち日本人の多くは東欧についての知識に乏しく、個々の国の判別すら
あやふやな程度ではないでしょうか。これらの国々の民族・政治・経済・文化に
非常に詳しい著者が、そこに暮らす人々の口から聞く実際の体験や現在の
生活は、全く驚くばかりです。大陸で多民族が混在して生きるというのは
こんなに緊張の多いものなのでしょうか。
 この本以降も、世界は日に日に変化しています。独自の切り口を持っていた
この著者から、もっともっと様々な話が聞きたかった。3年前に56歳で
亡くなったことが本当に残念です。
   (NIMIC会員 根元 百合)

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┏ [11] 2009年度・今後の事業予定 
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※詳細は随時お知らせします。
6月21日  留学生ホームビジット
   28日  講座「災害時の外国人支援について」
7月17日  日本語ボランティア・フォロー講座(1)
7月30日、31日 留学生と小学生の国際理解ワークショップ
10月3日  日本語ボランティア・フォロー講座(2)
10月17日 講座「日本で暮らす外国人が抱える悩みと相談」
    24日 講座「外国人が抱える異文化ストレスと通訳が抱えるストレス」
11月     西東京市民まつり出展
12月     外国人のための無料専門家相談会

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 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
 メールはこちら→→→ info@@(マークをひとつ削除してください)nimic.jp
★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
 http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html
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