西東京市多文化共生センター
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 NIMIC通信 No.137(2018年1月)
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もくじ
[1] NIMIC代表理事・新年のご挨拶
[2] イベント「多文化サロン-宗教が身近なインドネシアの日常生活」
[3] お知らせと募集「NPO市民フェスティバルにブース出展」
[4] 報告「多文化サロン『シンタクラースまつりって?』」
[5] 報告「子ども日本語教室小学部 お楽しみ会」
[6] 報告「子ども日本語教室中学部 お楽しみ会」
[7] 世界の国々・人々「アイスランドの黒い砂浜で−教育観の違い」
[8] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(16)」
[9] キーワードを読む
      「多文化共生」について理解を深めるために(131)
[10] 今後の事業予定

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┏ [1] NIMIC代表理事・新年のご挨拶
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NIMIC会員の皆さま
新年明けましておめでとうございます。

 2016年に注目を浴びたポピュリズムは、2017年も経済の不均衡、難民、テロリズムなどを受け世界で広がりを見せています。日本では、少子化による労働力不足を背景に、外国人受け入れ策がいろいろ工夫されていますが、多様性に寛容な多文化共生社会を目指す施策は不十分なようです。
 NIMICでは、外国人住民と日本人住民の交流事業の充実を望む声に応え、今年度新たに、2つの事業を展開しています。1つは市内の小中学校で継続的に展開する「世界ともだちプロジェクト」、もう一つは週末に活動する「土日プロジェクト」です。お蔭様でいずれも好評で、来年度に向けてさらに発展させていけそうです。
 2018年も、皆さまとともに多文化共生の地域づくりを進めていく所存です。
 ご協力をよろしくお願いいたします。

 2018年がみなさまにとって素晴らしい年になりますように。

 (NIMIC代表理事 山辺真理子)

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┏ [2] イベント 「多文化サロン-宗教が身近なインドネシアの日常生活」
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 今回の多文化サロンはインドネシア出身のリドウィナ・アンダリニさんがお話をします。母国のこと、育った環境や家族、そして西東京市に住んでの印象や仕事のことなどをお話しする予定です。
 お菓子とお茶をいただきながら、アンダリニさんのお話を聞く12人程度の少人数の多文化サロンです。友達をお誘いのうえぜひご参加ください。

日時:1月28日 (日) 午後1時30分~3時
場所:イングビル3階 第2会議室 (田無駅南口徒歩2分)
対象:NIMIC会員とその友人
会費:200円(お茶とお菓子代。当日お支払いください)
定員:12名程度(先着順)
申込・問合せ:お名前、連絡用電話番号を明記して、メールでinfo@nimic.jpへ。
メールタイトルを「1/28多文化サロン」としてください。
 (多文化サロン担当 高橋二朗)

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┏ [3] お知らせと募集「NPO市民フェスティバルにブース出展」
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 西東京市市民協働推進センター(ゆめこらぼ)が主催する「第9回NPO市民フェスティバル」が、76団体が参加して、1月20日(土)と21日(日)の2日間開催されます。市内で活躍するNPOや団体を多くの市民に知ってもらい、そして活動へ参加を呼びかけるために、フェスティバル会場を“きらっと”からアスタ・センターコートに移して4回目の開催となります。
 NIMICは、多くの国々からきた人達が同じ市内で共生する地域づくりの必要性を市民やNPO他団体にも知ってもらうために参加します。NIMICの展示は1日だけとなりますが、会員の皆様も家族やお友達と一緒に他団体との交流を楽しんでみませんか?
 なお、20日に出展するNIMICブースのお手伝いを募集中ですので、協力できる方は事務局までお知らせください。

日時; 2018年1月20日(土)午前10時30分-午後4時00分
会場; アスタ2階センターコート(田無駅北口)
 (NPO市民フェスティバル担当 高橋二朗)

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┏ [4] 報告「多文化サロン『シンタクラースまつりって?』」
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 12月8日(金)に田無庁舎203会議室で行われた多文化サロン参加者の感想です。

 年に数回開かれる多文化サロンですが、今までなかなかチャンスがなく、今回初めて参加しました。
 NIMIC会員でオランダ出身のヘンクさんが、シンタクラースまつりやオランダでの生活についてお話をしてくださり、ダッチアップルパイとココア、さらにシナモンクッキーをいただきました。
 私自身は10代のころオランダで過ごした経験があったのですが、当時は学校生活でいっぱいいっぱいでしたので、オランダの文化について深くは知りませんでした。今回は”シンタクラース”と”サンタクロース”の違いがはっきりとわかり、また、当時意味も分からないまま覚えたオランダ語の歌の歌詞の意味を解説していただいて、長年の謎が解けました。参加者も10人程度でアットホームな雰囲気があり、また、機会があったら参加したいと思いました。
 (NIMIC会員 中村純恵)

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┏ [5] 報告「子ども日本語教室小学部 お楽しみ会」
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 「メリークリスマス!」。サンタさんとトナカイさんがプレゼントを抱えて登場すると子ども達は目をキラキラさせて大喜び、とびきりの笑顔になりました。
 12月16日(土)、小学部のお楽しみ会での一コマです。出席者46名(子ども20名、保護者スタッフ26名) みんなでワイワイパクパク賑やかに楽しみました。
 行事ゲームでは『お雑煮』を知らなかった保護者の方達が説明を聞いて「お餅入りスープ?へぇー。」と感心する様子が微笑ましかったです。お正月に作ってくれると嬉しいです。プログラムの最後、手話付きで『赤鼻のトナカイ』をみんなで歌い身も心も一つになった(?)ところで会は終了。子ども達の終わりの言葉の「楽しかったです。」で閉会となりました。皆さんの『和!輪!』笑顔いっぱいのお楽しみ会、感謝です。
 (小学部行事係 梅津千津子)

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┏ [6] 報告 「子ども日本語教室中学部 お楽しみ会」
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 12月の最後の教室は、恒例のお楽しみ会があり、学習はナシにして、軽食に歓談、ゲームで楽しみました。毎年、ゲームは盛り上がるのですが、今年のゲームは、パズルを組み立てるゲームと、漢字・言葉をつくるゲームでした。生徒とスタッフの混合で2チームつくり、勝敗を競いました。勝負がかかると生徒もスタッフも夢中になってしまいます。普段の学習の時とは違った雰囲気で、教室のみんなの距離が近くなったように感じました。
 「中学生」という難しい時期にあるので、なかなかこのような楽しい時間が取れないのですが、学習ばかりでなくこんな時間も必要だと改めて思いました。
 今回はOBの高校2年生が3人来てくれました。
 久しぶりに頑張っている彼らの姿を見て、さらに元気をもらいました。
 (中学部 中村純恵)

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┏ [7] 世界の国々・人々「アイスランドの黒い砂浜で−教育観の違い」
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形でお届けします。
 今回は、NIMICの顧問であり、武蔵野大学名誉教授でもある佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

アイスランドの黒い砂浜で−教育観の違い

 アイスランドでの必需品はレンタカーと優秀なドライバーとナビゲーター、今回の旅は娘たちとの気兼ねのない旅、「お母様、黒い砂浜に断崖の柱状節理がそそり立つ光景見たくない?」「今日はお天気もいいし、海辺はきっと素敵よね」というわけで、ホテルでおいしい朝食の後、ブラックサンドビーチへ。
 車から降りて海岸に向かって歩き、目の前に広がる海岸と奇岩、左手に断崖のようにそびえる見事な柱状節理に思わず立ち止まった。世界でも、日本でも何回も柱状節理は見たことがあるが、これほどまでに見事な玄武岩の六角柱が天に向かって伸びている光景は見たことがない。おそらくマグマが急速に冷却されるその「急速さ」が気温の低いアイスランドだったからではないだろうか?
 見た瞬間、登ってみたい、と思った。「お母様、きっと登りたいと思うけどやめてね」、どうも、私の気持ちを敏感に娘は感じるらしい。
 そばに4人の親子連れ「どちらから?」「ノルウエーのオスロです。そちらは?」
 「東京です」「わー、遠くからいらしたのですね」そんな会話を若いお母さんと交わしていたら、お父さんが子ども達の足を支えながら、断崖を登らせる手伝いをしている。「大丈夫なんですか?落ちたら怪我しますよね」と私。子ども達はお父さんの手を離れて、まるで直角のように切り立つ玄武岩を注意深く登って行く。
 六角形というのは登るには足の置き場があって、良さそうだけれど、手袋もしない手で大丈夫なのかなー? お父さんがにっこり「Please don’t worry! 私の子ども達は学校で算数よりスポーツクライミングの方が得意ですから」と。
 アイスランドの風を受けて砂浜に立つノルウエー人の若い夫婦、なんて素敵な子育てをしているのだろう、こういう子供たちが大人になった時、地球はどうなっているのだろうと明るい未来が見えた気がした。日本の小学校では運動会の競技が「危ない」という理由でどんどん安全な種目に変えられている。
 なんという教育観の違いだろう!
 果たして大人になって自立した考えを持って行動できるのはどちら?
 (佐々木瑞枝)

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┏ [8] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(16)」
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 NIMICの各種事業のまとめ役として活動されていた白根祐子さんが、ご家族の都合で愛知県半田市に転居されました。アメリカの多文化事情報告終了からしばらくお休み後、今度は国内の多文化事情報告です。

シランダの会

 2018年が始まりました。今年もよろしくお願いします。年の始め、前向きでうれしい話を一つ。
 昨年10月末、私が日本語ボランティアで行っている小学校を含む中学校区で、Ciranda(シランダ)の会が立ち上がりました。ポルトガル語でCriatividade(創造性)、Inclusao(包含)、Respeito(尊敬)、Aceitacao(受け入れ)、Naturalidade(自然性)、Diversidade(多様性)、Apoio(サポート)の頭文字をとって名付けられました。この会の目的は、外国にルーツを持つ子どもたちが「言葉の壁」等の困難を乗り越え、日本の社会でいきいき暮らしていけるように支援することです。
 日本語を学びたい児童生徒を対象に、日本語教室の開催を主な活動としています。外国人生活支援員、日本語指導担当の先生方が中心となり会を進めてくださっています。活動は月一回でもいいということで、主人と二人で日本語教室のボランティアに参加しています。ボランティアはメール等でお互いの予定を調整し、毎回5人以上で指導するようになっています。教室は毎週金曜日18:00から19:00が小学生、19:00から21:00が中学生の時間です。公共の施設を借りて行っています。定員は小中学生各15人です。小学生は定員に達しましたが、中学生はまだ余裕があります。教える内容は、小学生は、学校で終わらなかった読解プリント、漢字、計算の勉強、宿題の手伝いです。中学生は、数学や理科など、学校でわからなかったところを、ゆっくり見直して解いたり、宿題の手伝いです。
 会として、各種相談事業や多文化共生に関する事業も適宜開催していく予定とのことです。
 シランダの会はまだ生まれたばかりです。いつか、NIMICのこども日本語教室のように同窓会ができるまでに育ってほしいと思います。
 (NIMIC会員 白根祐子)

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┏ [9] キーワードを読む
       「多文化共生」について理解を深めるために(131)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。
 この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 前回は「まずしさ」に焦点を当て、学校に行かれない子どもたちの本を紹介しました。第131回目の今回は、世界31か国の学校へ通う子どもたちを紹介した大型写真集です。

『写真で見る 世界の子どもたちの暮らし ―世界31か国の教室から―』
ペニー・スミス/ザハヴィット・シェイレブ編著 赤尾秀子訳 あすなろ書房2008

 31か国から41人の子どもを選び、1人につき1-2頁で様々なことを紹介します。学校、通学路、服装、教科内容や教材、描いた絵、昼食、遊ぶようす、家族、家での過ごし方、習い事、ペットやお気に入りのおもちゃ、将来の夢など。
 子どもの就学率100%を目指している国もあり、ユニセフへの寄付が本代に含まれています。どの子もキラキラした目をして、それは素敵です。元気で大人になって、夢に向かって進んでほしいと心から思います。
 でも、気になることもあります。以前は、学校へ行き読み書き計算を習えば、本や新聞を読むことができ、広い世界のことがわかり将来の道も開けると思ってきました。でも、この本の中で見ても、学校や国の格差はますます広がっている気がします。コンピュータの無い学校、1台だけある学校、コンピュータ室にたくさん並んでいて子どもが一人に1台使って授業を受けている学校、自宅に自分専用のコンピュータを持っている子ども。IT機器に囲まれて育つことが良いか悪いかもよく分かりませんが、社会のIT化は加速しています。この本は2007年、10年前に制作されており、今はスマホやタブレット、電子教科書、電子黒板なども登場しています。なぜ、格差はますます広がっていくのでしょうか。
 誰か教えてください。
(NIMIC会員 根本百合)

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┏ [10] 今後の事業予定
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1月20日 NPO市民フェスティバル2017に出展
1月28日多文化サロン
3月10日 子ども対象多言語で楽しく

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今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
メールはこちら→→→ info@nimic.jp
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