西東京市多文化共生センター


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  NIMIC通信 No.164(2020年6月号)
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もくじ
[1] お知らせ「多文化共生センターの閉所中、電話相談多言語で対応可能」
[2] 事務局より「NIMIC総会報告」
[3] 事務局より「2020年度会費納入のお願い」
[4] 事務局より「2020年度の事業についてアイディア募集!」
[5] 報告「子ども日本語教室小学部ワンピースデザインコンテスト」
[6] 世界の国々・人々「南イタリアへの女4人旅(3)」
[7] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(43)」
[8] キーワードを読む
     「多文化共生」について理解を深めるために(157)

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┏ [1] お知らせ「多文化共生センターの閉所中、
       電話相談多言語で対応可能」
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 新型コロナウィルス感染症対策として、西東京市の方針により、市の施設である「多文化共生センター」は、3月2日から7月31日(金)まで閉まっています。
 ただし午前10時から午後4時までは、電話での多言語相談を受け付けています。
 Eメールでの相談は時間外でも可能です。
Tel : 042-461-0381 E-mail : info@nimic.jp

For preventing the spread of coronavirus infection, the office is closed
during March 2(Mon) – July 31(Fri).
You can consult by phone or e-mail during the period.
Please refer to the contact below.
Tel:042-461-0381  E-mail: info@nimic.jp

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┏ [2] 事務局より「NIMIC総会報告」
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 6月7日(日)、第12回通常総会をオンラインで開催し、事前に提出された表決の集計結果により第1号から第5号までの全議案が全員賛成で承認されたことが確認されました。
 今回は、新型コロナ感染拡大防止のため、当初予定の5月開催を延期し、従来の会員参集型ではなく、事前に会員全員に総会議案を送り、各議案について表決していただき、臨時理事会で集計結果を確認する形式としました。
 定刻の午前10時に開会、議長に山辺真理子代表理事を選出。正会員198名中、議決権行使者61名、委任状提出者52名、計113名で、定款26条に定める定足数を満たし総会が成立することを確認の後、2人の議事録署名人を選出。そして、各議案ごとの表決内容を出席理事と議事録署名人14名が確認しました。また会員の皆様から寄せられたご意見もすべて紹介されました。
 今年度は、例年行われている多くの事業が中止を余儀なくされ残念ですが、この現状の中、会員の皆さまからの声を聞きながら、新しい事業を生み出していきたいと思っています。

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┏ [3] 事務局より「2020年度会費納入のお願い」
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 平素はNIMICの活動にご支援・ご協力いただき、誠にありがとうございます。
 NIMICも設立から15年目、「西東京市多文化共生センター」窓口の運営も12年目を迎えました。通年で開講している子ども日本語教室は13年目に入り、市内の小中学校で展開している「世界ともだちプロジェクト」等、交流事業も一層充実してきています。去年の入管法改正により、市内に住む外国人住民も増え多文化共生の地域づくりに向け、事業を充実させてきているところでした。
 しかし、2月以降、新型コロナウィルスの影響により、各種行事の中止、相談事業では対面相談の休止、子ども日本語教室の休室等、関係者の安全のために休止を余儀なくされる事業が増えています。世界が非常事態で戦っているところですが、一部にヘイトスピーチや人種差別的暴力も報道されていて、多様性への寛容が試されるときでもあります。
 NIMICの様々な活動は、皆さまお一人お一人のご支援に支えられています。
 活動に参加できない方も、理念を共有いただき年会費という形で、活動を支えていただければと思います。
 2020年度会費の納入を、6月末までに下記の口座にお願いいたします。

各区分ごとの年会費は以下の通りです。
個人会員:2,000円、学生会員:1,000円、
家族会員(ご夫婦と18才以下のお子様が対象):3,000円
個人賛助会員:10,000円

口座名はいずれも「特定非営利活動法人 西東京市多文化共生センター」です。
1.みずほ銀行ひばりが丘支店 普通預金口座 2386979
2.三菱UFJ銀行田無支店 普通預金口座 0034665

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┏ [4] 事務局より「2020年度の事業についてアイディア募集!」
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 2006年のNIMIC設立以来、毎年発展させながら開催してきた各種の交流イベントが、新型コロナウィルス感染防止の観点から、ほとんど実施できない状況になっています。病気そのものについて不明な点が多く、ワクチンや治療薬がない段階では、大勢の人が集まったり対面で交流するイベントの実施は難しいのが現実です。
 そこで、こういう時だから必要な事業、こういう時でも実施できる楽しい事業などのアイディアを募集します。メールやオンライン会議などで企画を練り上げ、実施できるものはすぐに実行に移しましょう。
 皆さんのアイディア・ご意見をお待ちしています。
e-mail info@nimic.jp(タイトルを「事業アイディア」としてください)

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┏ [5] 報告「子ども日本語教室小学部ワンピースデザインコンテスト」
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 学校も毎日休み。子どもたちはうちで何をしているんだろう?何かみんなで楽しいことをしたいなぁという思いで、このコンテストを企画しました。
 『あなただけのワンピースの模様を考えよう!』という呼びかけの下、塗り絵風にしたワンピース画に、思い思いの模様や飾りを施した作品が続々と届きます。その時のわくわく感と言ったら…。また、子どもたちの豊かな発想と、小学生とは思えないセンスの良さにもびっくり! 
 子どもと大人計20名23作品、審査員32名。作者名を伏せた厳正なる審査の結果、ベストデザイン賞は、子どもの部・チャンマヤさん、大人の部・チャンレイチェルさんの親子ダブル受賞となりました。(おめでとうございます!)2人の得票は断トツでしたが、人の好みや捉え方は十人十色。各作品に満遍なく票が入ったことも喜ばしい結果でした。
 この場をお借りして、ご協力いただいたすべての方々に深く御礼申し上げます。「みんなで何かやるって、やっぱり楽しい!」 
(子ども日本語教室小学部 柳沢敦子)

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┏ [6] 世界の国々・人々「南イタリアへの女4人旅(3)」
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形でお届けします。
 今回は、NIMICの顧問であり、武蔵野大学名誉教授でもある佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

まずはカプリ島へ

 私たちの滞在しているのは南イタリアのナポリのホテル、しかし、「在イタリア大使館」はローマにあり、日本総領事館はミラノにある。まさか旅の第一日目、しかも空港で友人のKさん(実は友人の友人でこの日が初対面)がパスポートの盗難にあうとは予想もしなかった私たち、ホテルから電話で延々と大使館に問い合わせる。結局出た答えは、「飛行機のチケットは盗まれていないのだから、「帰国のための渡航書」があれば何とか帰国はできる」ということだった。Kさんほっと胸をなでおろし「皆も気をつけてね。一番旅慣れている私がやられて良かったけど」と強がりを言っていたが、心中不安でいっぱいだったと思う。
 さて、旅行の貴重な二日目、ちょっと出遅れたけれどいざ「ナポリ島」へ。
 ナポリの港から高速船に乗って40分で「夢の島」カプリに到着。ホテルはKさんが「スイートルームを予約してある」そうで、大船に乗ったつもりでいたが、問題はそこから。港にホテルの迎えが来ていない。ヤドカリよろしく20キロ入った大きなスーツケースを持った中年の日本女性が4人、どんなホテルマンでも見つけられると思うのだが、船から降りた乗客たちが車や徒歩で散って行く中で我々は取り残されてしまった。今なら携帯電話でホテルに連絡をとるところだが、その時代、携帯電話などという便利なものはなく、燃えるような太陽が少しずつ西に傾く。「一体どうなっているの?」と叫びたい気持ちをおさえているとKさんが「ホテルに行ってくるから、ここで荷物と一緒に待っていて」と。そうこの旅のグループリーダーは「何回も南イタリアを旅行している」「英語も堪能」というKさんなのだ。
 残された三人はスーツケースの上に座り込み、美しく暮れ行くカプリの海を無言で見つめていた。
(佐々木瑞枝)

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┏ [7] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(43)」
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 NIMICの各種事業のまとめ役として活動されていた白根祐子さんが、ご家族の都合で愛知県半田市に転居されました。アメリカの多文化事情報告終了からしばらくお休み後、今度は国内の多文化事情報告です。

フードバンク

 6月に入り、半田の小中学校が再開されました。夏休みは8月8日から20日の13日間です。短く暑い1学期です。さて、シランダでは、マスクの配布が一通り終わった頃から、食べ物に困っている、仕事がなくなってしまった、GW明けまで大変だ等、外国人の家庭から相談が来るようになりました。支援の方法をいろいろ考え、フードバンクを設けることにしました。スタッフが経営しているレストランを基地とし、シランダのボランティアさんたち、その知り合いの方たちに協力を呼びかけました。最初はパスタ、カップ麺、レトルト食品、缶詰が多く寄せられました。それがお米、野菜、果物、パン、お菓子、小麦粉等種類も多くなってきました。集まった食糧は、週2回段ボールに分け、必要な家庭にとりに来てもらったり、運んだりしました。3世帯から始まり、GW明けには、約20人の子どもとその家族を支援するようになりました。政府からの特別給付金10万円に関しても、申込用紙をダウンロードし、食料と一緒に届け、必要であれば記入の手伝いもしました。社会福祉協議会に、フードバンクの話をしました。
 社協でもフードバンクを始めていて、スープや牛乳、炊き込みご飯の素等届けてくれました。また、市の防災交通課から、社会支援活動としてアルファ米が500食届きました。10万円が各家庭に支給され、生活が一息つけるまでフードバンクは続けます。
 日本より早く外出規制が解かれたパリの次女の話を抜粋します。「規制中最後の週末から、人出や車の数は一気に増えました。5月11日に解除になって以降も公園はまだ閉まっていたので、セーヌ川付近や店の前、道端のベンチに人が集まっていました。人々の雰囲気が開放的になり街を歩く時の人との距離が規制中よりも近くなった感じがします。感染の広がりが心配になりますが、マスクをしている人が増えたのは救いです。マスクも、前より手に入るようになりました。日常に戻るように努めています。」
(NIMIC会員 白根祐子)

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┏ [8] キーワードを読む
      「多文化共生」について理解を深めるために(157)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第157回目の今回は、アフリカの本です。

風をつかまえた少年 ―14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった―
 ウィリアム・カムクワンバ/ブライアン・ミーラー著 田口俊樹訳 
 文藝春秋 2010年

 アフリカの片田舎で、図書館で借りた本を読んで電気のことを学び、ごみ置き場の廃品から風車発電を作り上げたウィリアム 少年の実話です。
 訳者あとがきによると、舞台となったマラウィ共和国はアフリカ南東部の内陸にあり、タンザニアとモザンビーク、ザンビアに囲まれた南北に細長い小さな国で、面積は日本の約3分の1、人口は約1300万人(2008年)の農業国で世界最貧国のひとつです。
 話はウィリアム少年の幼い日々の一家の暮らしに始まります。家はトウモロコシとたばこを栽培する農家で、両親は教育熱心、ウィリアムは電機や機械が大好きで科学者になりたいと思っていました。しかし、彼が小学校を終える2000年の暮れ、異常気象に見舞われます。大雨が降り大洪水を引き起こし、続く2001年は大旱魃で飢饉となります。国中の人々がやせ細り、餓死者が出るなか、コレラが流行り始め・・・。何とか生き延びた一家でしたが、中学の月謝が払えず退学したウィリアムは、図書館の本で独学しゴミ置き場へ通い始めます。 自力で風力発電を成功させてLED電球をともしたことが新聞に載り、ウィリアムは未来が開け、7歳年下の生徒に交じって中学校に通い始めます。それ以降の活躍は本をお読みください。
 訳者あとがきにもありますが、マラウィの人々の生活は、どこか昔の日本の暮らしによく似ていて、とても身近に感じられるのです。アフリカは面白いですね。バイタリティが半端でない。来世紀はアフリカの世紀だと思います。
 この本に日本人は一人も出てきませんが、ウォークマンとパナソニックという言葉が出てきました。それがアフリカと日本の現在の間柄かと思うと、ちょっと寂しいです。
(NIMIC会員 根本百合)

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今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
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発行・編集
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